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病のもと 筋肉減少防ごう 【MGプレス連載- 動いて健やかに6】

整形外科一般

からだを動かすためには筋肉が必要です。筋肉は手足や胴体を動かすだけではありません。心臓も心筋という筋肉で動きます。胃腸だって平滑筋という筋肉で動いているのです。呼吸をするのも口を動かすのも、およそヒトが「動く」ために筋肉が必要なのです。つまり筋肉は、ヒトがヒトらしく生活するためにとても重要なものなのです。
筋肉は動かさないでいるとすぐにやせてしまいます。運動をせずに筋肉がおとろえていくことをサルコペニアといいます。サルコは筋肉という意味で、ペニアは減少という意味なので、サルコペニアはまさしく「筋肉が減って弱くなった状態」です。
では自分がサルコペニアかどうか、どうすればわかるのでしょうか。サルコペニアの判定には、

  • ① からだを動かす能力
  • ② 筋肉の強さ
  • ③ 筋肉の量

の3つを使います。

このうち③の筋肉の量ですが、簡単に自分で測ることができます。

まず両手の人差し指の先をくっつけます。次に同じように両手の親指の先をくっつけると「指の輪」ができます。ふくらはぎの一番太いところをこの指の輪で囲みます。ふくらはぎの方が太くて指の輪で囲めないようならサルコペニアではありません。大丈夫です。ふくらはぎがやせていて、指の輪とふくらはぎのあいだにすき間ができるとサルコペニアの可能性があります。詳しいやり方はネットにもたくさん出ていますので「サルコペニア 指の輪」で検索してみてください。

サルコペニアになると寝たきりや介護が必要な状態になりやすく、引きこもりや認知症のリスクも大きくなります。そして多くの病気の引き金になり寿命に直結します。寿命を縮めてしまうサルコペニアを予防するには「運動と栄養」がもっとも重要です。毎日最低20分は息がはずむ程度の運動をしてください。「からだにいい食べ物」を探すのではなく「なんでもバランスの良く食べる」ということが大切。生活習慣を整えてサルコペニアを予防し、健やかな人生を送りましょう。

MGプレス 動いて健やかに6
2021年8月24日掲載

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