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足のうらの痛み

下肢

かかとや「つちふまず」にかけての「足のうら」を足底(そくてい)といいます。足底に痛みがでるのはどういうときでしょうか。

足底筋膜炎(そくていきんまくえん)

いろいろな原因があるのですが、足のうらの筋肉や腱が炎症をおこすことがもっとも多い原因です。

足のゆびを曲げる腱を屈筋腱(くっきんけん)といいます。これが炎症をおこすのを足底筋膜炎(そくていきんまくえん)といいます。

足底筋膜炎は足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とも呼ばれています。

足底筋膜炎は、手でおこる腱鞘炎(けんしょうえん)と同じ仲間の病気です。走ったりジャンプしたりすることによって、あるいは歩きすぎでも起こりますが、あまり原因がはっきりしないこともあります。

足のうらの筋膜は、扁平足のひとほどたえず引き延ばされる力が働きます。このため扁平足の人は足底筋膜炎になりやすい傾向があります。

踵骨棘(しょうこつきょく)

歩きすぎたわけでもないのに踵(かかと)に痛みが出ることがあります。

若い人よりは中年以降のひとが多いようです。このような踵の痛みの原因の一つとして踵骨棘(しょうこつきょく)があります。

レントゲンを撮ると、かかとの骨(踵骨:しょうこつ)にとげが出ています。これを踵骨棘(しょうこつきょく)といいます。

足底筋膜がかかとの骨につくところ(付着部)にとげが発生しやすく、年齢的な変化で骨になっていくのです。これを骨化(こっか)といいます。ここに炎症がおこると付着部炎と呼ばれます。

モートン病

足のうらの指のつけ根のあたり、特に真ん中の3番目、4番目のゆびのつけ根のあたりが地面に当たると痛くなったりします。

足のゆびにシビレが出ることもあります。女性の多いのですが男性がなることもあります。原因は足のゆびにいく趾神経の圧迫であり、神経炎の一種です。

痛い場所に神経の腫瘤がグリグリ触ることもあります。

足根管症候群

足首の内側のくるぶしのすぐ後ろには脛骨神経という神経が走っていて、足のうらに伸びています。

この神経が圧迫されると足のうらのしびれや痛みがでることがあります。

治 療

それぞれの病気によって治療法は変わります。
全体的にいえることは足のストレッチが重要であるということです。足のゆびをそらせるストレッチや、足のゆびでする「グーチョキパー体操」、あるいはギャザリングといって床に敷いたタオルの上に足を置いて、ゆびを曲げながらタオルを集めていく運動です。

そのほかには消炎鎮痛薬を含んだ外用薬を使ったり、痛みの強いものは短期間、消炎鎮痛薬を内服することもあります。

痛みの原因となるところに炎症を止める薬を注射することもあります。あるいは同じ部位に低周波をあてたり温熱療法やレーザーを当てたりする物理療法などでよくなります。

靴の中敷き(インソール)は、地面に当たると痛い部位を保護したり、アーチサポートといって扁平足を矯正したりする効果がある治療法です。患者さんひとりひとりにあったインソールを作ります。これは装具療法という治療ですので保険診療となり、健康保険が使えます。


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