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ストレートネック -くびや背中の痛み、肩こりの原因-

くびと肩

通常、首は前に凸になるように少ししなっています。ですからレントゲンを撮ると、頚椎が弓の弦(つる)のようにしなってみえます。

この「しなり」がなくなりまっすぐになっている首を「ストレートネック」といいます。

ストレートネックの人のレントゲンは頚椎が前のめりにまっすぐになってしまいます。

ストレートネックの人の外見は、猫背にみえたり、首が前に突き出しているようにみえます。

症 状

ストレートネックは、肩こりや寝ちがえが起こしやすくなります。時には頭痛や顔面のほてり、目の奥の痛みがでることもあります。

また肩甲骨のまわりがとても痛くなることがあります。首を横にかたむけたり、上を向いたりすると、さらに痛みが強くなり「背中に鉄板をしょっているよう」だとか「肩甲骨がズキズキする感じ」になります。

痛みが強くなってくると、吐き気、意欲の減退などの症状も現れます。肩こりや背中の重さといったフィジカル面だけでなく、不愉快な気分があり、面白くなく、怒りや不安などのメンタル面にも影響してくるのです。

なりやすい人

ストレートネックは日ごろの姿勢が猫背の人がなりやすいです。ストレートネックになりやすい仕事があります。最近はITの進歩が著しく、コンピュータ端末のディスプレイをみながらキーボードでする仕事が、ほとんどの業種で必要となっています。このような作業をVDT作業(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル作業)といいます。

VDT作業による肩こりや肩甲骨のまわりの痛みがとても多く、医学的にも大きな問題になっています。VDT作業をしている人の7割が肩こりなどのからだの不調を持っているという研究もあります。

治 療

痛みの原因は、ストレートネックなどの頸椎の問題や、生活習慣、肩まわりの僧帽筋や肩甲帯筋などの異常な緊張があげられます。気分をリラックスさせ、体操、物理療法や、効果のあるお薬を使うことで症状はよくなります。

ストレートネックは「病気」というよりも「姿勢」とか「生活習慣」の問題です。しかし症状はつらく患者さんを苦しめることが多いのでほっておくことはよくありません。

「肩こりなんかでお医者さんにかかっていいものかどうか」と悩んでいる患者さんがいますが、遠慮せずぜひ整形外科を受診してください。

また肩こりの原因としてストレートネックのほかに、頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症性神経根症のような病気があることがあります。これらの病気があるかどうか調べることも重要です。


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