骨粗しょう症は、60歳代の女性の3人に1人がなっているといわれています。
骨粗しょう症の原因にはいろいろなものがあります。
女性ホルモンの減少
骨を作る能力は女性ホルモンと関係が深いため、50歳前後の閉経期をすぎると骨密度は急激に減ってきます。骨粗しょう症は男性に比べて女性が圧倒的に多いのです。
若いころに比べて背中が少し丸くなったり、身長が縮んだりしていると骨がもろくなっている可能性があります。
やせ型の体格
骨粗しょう症になりやすいひとの特徴が、多くの研究からわかってきました。
体格でいうと、やせ型のひとの方がなりやすいのです。
かといって、やせ型の反対の肥満の人は骨粗しょう症にならないのか、といえば、決してそうではありません。標準的な体型を維持することが大切です。
過度の運動
運動は、骨を強くします。ですから運動は、じょうぶな骨を維持するに必要不可欠なことです。しかし、女性アスリートで、若いころから過度なハードトレーニングが続くと骨密度は低下することがあります。毎日長距離を走り込んでいるやせ型の女性は、骨密度の検査をすることをお勧めします。
栄養
栄養は骨密度の維持にとても重要です。骨粗しょう症、というとすぐに思い浮かぶのはカルシウムとか、こざかなとか乳製品ですが、これだけ取っていれば骨粗しょう症にならない、という食べ物はありません。
栄養にかたよりが生じないようにバランスよく食べることが大切です。骨の半分はカルシムでできていますが、残りの半分はたんぱく質でできています。良質のたんぱく質をしっかりとるようにしてください。また、骨と関係が深いビタミンDも骨粗しょう症の予防には欠かせません。
喫煙と飲酒などの生活習慣
喫煙や飲酒も骨をもろくします。また運動不足、コーヒーを過度にたくさん飲む、塩分の取り過ぎ、太陽に当たらない生活、極端なダイエットなどが骨粗しょう症になりやすいこととしてあげられています。これらの生活習慣を改めて骨粗しょう症を予防しましょう。
両親が骨粗しょう症
自分の両親が太ももの骨などの骨折をしたことがある人、両親が骨粗しょう症と診断されたことがある人、骨粗しょう症の治療を受けている人も骨粗しょう症になりやすいのです。顔や背丈が親に似るように、骨も親に似る、と考えれば、わかりやすいと思います。
そのほかの原因
胃や卵巣の手術をしたことがある方、初経が遅く閉経が早かった人、以前骨折したことがある人などがあげられています。
リスクファクター
ある病気になる「なりやすさ」のことを危険因子とかリスクファクターといいます。
上記の骨粗しょう症のリスクファクターが自分に思い当たる方はぜひ一回、骨密度の測定をすることをお勧めします。