原 因
足首のねんざは、スポーツで起こる頻度の高い足首の外傷です。そのほかに階段を踏み外したりしてスポーツ以外でもときどき起こることがあります。
多くは足を内側にひねってしまって、足首の外側のくるぶしの周辺に痛みと腫れが出てきます。
捻挫の場合、レントゲンを撮って骨折がないことを確認したら、しばらくの期間、添え木や専用のサポータで固定することもあります。エコーで検査をして、外側の靭帯が伸びたり切れていないか調べることもあります。
しかしこのような治療をしても、痛みが長い期間続くこともあります。このような「ながびく捻挫後の痛み」がある場合、足関節の軟骨がいたんでいる場合があり、距骨骨軟骨損傷といいます。
症 状
距骨骨軟骨損傷は意外に多く、足首の外側のじん帯をいためた場合、約半数のひとがなっているといわれています。単なる捻挫でも6%以上の人がなっているということです。(日本医師会雑誌145:2624:2017)
歩くときはほとんど痛みを感じなくても、走ったりジャンプをするとズキッと痛みが走ることがあります。このような症状が続く場合は要注意です。
足首の関節の、距骨という骨の関節面の骨と軟骨がはがれてしまうのです。軟骨だけがはがれるとレントゲンではわからず、はがれたかけらが小さいと、エコーでもわかりにくいことがあります。
診 断
軟骨はレントゲンに映りませんのでレントゲンだけでは診断できません。
このようなときはMRIで検査するとはがれた骨と軟骨がわかります。エコーでわかる時もあります。
治 療
痛みが続くようであれば、関節内で痛みの原因となっているかけらを取り除いたり、元の位置に戻したりすることが必要になる場合もあります。ねんざの痛みが長びいたら、まずはしっかり診断をすることが必要です。