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坐骨神経痛

腰と坐骨神経痛

坐骨神経痛とは

「ざこつしんけいつう」と読みます。座骨神経痛と書くこともあります。
坐骨神経は足にあります。最初は腰から出て、おしりを通って太ももの裏からひざの裏を通り、ふくらはぎにかけて走る人体最大の神経です。この神経に沿って痛みが出るのが坐骨神経痛です。

坐骨神経痛は病名ではなく、腰痛やひざ痛といったものと同様の「症状名」、つまり症状の名前です。ですから坐骨神経痛をおこす原因の病気がかならずあります。

原 因

坐骨神経痛をおこす病気

1) 腰椎椎間板ヘルニア
2) 腰部脊柱管狭窄症
3) 腰椎すべり症
4) 腰椎分離症
5) 腰椎黄色靭帯骨化症
6) 腰椎後縦靭帯骨化症
7) 梨状筋症候群
8) 下肢末梢神経炎  など

坐骨神経痛は腰が原因であることが最も多く、腰椎椎間板ヘルニアが代表的な病気です。腰椎椎間板ヘルニアでは、椎間板によって神経が圧迫され坐骨神経痛になります。
このほかに腰部脊柱管狭窄症も原因となります。また腰部脊柱管狭窄症の原因になる腰椎すべり症や腰椎じん帯骨化症なども間接的な原因です。
腰に原因がなく、おしりの筋肉によって坐骨神経が圧迫されて痛みが出る梨状筋症候群も坐骨神経痛を引き起こします。

症 状

おしりからふくらはぎの外側、ときには足まで電気が走るようにビリビリ、ジンジン痛くなります。重だるさやしびれだけのこともあります。
坐骨神経痛の痛みは打撲やきずの痛みと違って、ジンジンしたいやな感じが伴います。これが長い間続くと痛みだけでなく気分も落ち込んできたり自律神経の不具合を起こします。坐骨神経痛は痛みが主な症状ですが、足の動きが悪くなる運動マヒをおこすこともあります。そうなると足首をそらすことができなくなって歩きにくくなります。

診 断

ほとんどの場合診察で原因がわかります。診察では坐骨神経痛のしびれや痛みの場所を確かめます。また下肢の筋力をはかります。坐骨神経がとおるお尻の部分に圧痛があります。
原因となる病気をつきとめることが重要です。そのためにはレントゲンやMRIを撮ることもあります。これらを総合して坐骨神経痛と診断します。

治 療

原因となる病気を治すことが坐骨神経痛の治療になります。
内服薬としては普通の痛み止めのほかに神経障害性疼痛治療薬があります。そのほかに神経障害を治療するビタミン剤、筋肉を柔らかくする薬などがあります。
ブロック療法が効果的なことがあります。
物理療法では。腰椎のけん引や低周波、温熱などの治療法があります。

慢性的な坐骨神経痛の場合は運動療法が効果的です。難しい運動や体操ではなく、ウォーキングやラジオ体操、腹筋背筋の筋トレなどです。ただし坐骨神経痛が強い場合は無理をしてはいけません。専門医の診断を受けてから行ってください。


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